与那国島ツアーに17名が参加

 自衛隊基地化反対の島民を激励し、交流

 大阪実行委員会は標記ツアーを3月から準備し、参加者募集と現地との打ち合せを進めてきましたが、各地域などから17名が参加して6月11日から14日まで石垣島と与那国島を訪問しました。
 現地では自衛隊誘致の可否をめぐる住民投票の直接請求運動も進められていることから、寄せ書きや支援カンパも急遽集めて現地のたたかいを激励しました。

「バンタ ドゥナンチマ カティラリヌン」
 「与那国島を捨てられない!捨てない!守ろうよ!」という沖縄方言です。与那国島に自衛隊を誘致する動きに反対している女性中心の組織「明るい未来を願うイソバの会」(略称;イソバの会)のスローガンです。
 八重山列島のひとつである同島は日本最西端の島で、隣の先島諸島に属する石垣島より台湾までの距離の方が近く、「国境の島」と言われています。最近の尖閣列島の領土問題などから中国を意識した「島嶼防衛」の基地として、名前があがってきました。

与那国島にどうして自衛隊誘致の動きか
 政府、防衛省は2010年新防衛計画大綱で、「動的防衛力の強化」として、与那国島に自衛隊、基地を配備する計画をすすめています。
今年12年には10億円の土地買収費が予算化されました。同島の外間町長は「人口流出を食い止めるため・・」と誘致に賛成しています。

5月の日米共同声明で
5月1日の野田首相とオバマ大統領の会談では、「動的防衛協力」という「二国間の運用面での協力を強化する同盟の新たなイニシャチブへの道を開く」という共同声明を発表。こうした動きを背景に「島嶼防衛強化」の動きが強まってきています。

 

これからの1ヶ月余が一番大事
住民投票の勝利めざして

 今回の与那国ツアーは、関空から空路で石垣島空港へ、そして石垣港からフェリーで東シナ海を渡り、竹富島・西表島を横目で見ながら大海原を4時間半かけて与那国島へ向かうものでしたが、雨が降る中3mの波で、船酔いをあり、「遥かな離島」を実感する旅でした。
 与那国島に到着してから、バスで島内見学。夕食後の8時から与那国酒造の経営者でもある崎元俊夫議員が提供した酒造工場跡の集会場で、交流会を開催、現地からは崎元議員はじめ「イソバの会」など7名の方が参加しました。
 司会役をした浅海邦弘さんは「大阪生まれの大阪育ちです。16年前に余生を美しいこの島でゆっくり過ごそうと思ってきました。よそ者ですからでしゃばることはしないと決めていました。しかし、自衛隊配備というとんでもないことが出てきて、黙っているわけにはいきません。皆さんからの支援は本当にありがたいです。」と自己紹介、元大阪市職員の方です。
 崎元議員は「自衛隊誘致については、賛否両論がある中で、町議会は2008年9月に誘致賛成の署名514名の署名を根拠に、「自衛隊誘致決議」を強行しました。それに対して、町民有志で誘致反対署名がすすめられ、556筆の署名が集まりました。その差は32筆で反対が上回っていました。しかし、2010年年末の「新防衛計画大綱」で、「動的防衛力の強化」の一環として「島嶼防衛」が打ち出され、それに基づいて島の南牧場を候補地に自衛隊配備が12年度予算で計上されました。私たちは、住民の意見を十分聞かず、なし崩し的に進められる国と町行政一体の自衛隊配備に反対して、民意を問う「住民投票」を実施するように働きかけ、「中学生以上を有権者とする住民投票」の条例制定請求を6月4日に提出しました。町長は、最初いろいろ疑問を表明していましたが、受けて立つ態度です。いよいよこれから1か月が一番大事な時期を迎えます。」と情勢報告をされました。
 大阪安保からは、このツアー参加者が総数約300名を越す方々にそれぞれ訴えて寄せられたカンパ16万313円と9枚の激励寄せ書き旗、日高昆布10袋、沖縄返還などの記念バッジセットなどを手渡しました。 (ツアーに随行した旅システム・内山博さん=北海道平和委員会代表理事=が札幌の会議で訴えた支援カンパ2万89円も贈られました)     
 街を回っても、賛成派・反対派の看板が同数程度あり、かなり緊迫した情勢であることが分かります。住民投票で圧倒して勝つためには、宣伝物などが必要で、大いに役に立つことになります。
 与那国島は、切り立った山があったり、平野部が広がっている部分もあり起伏にとんだ島です。ヨナグニサンという世界一大きな娥が生息したり、与那国馬という古来種が放牧されている自然豊かな島です。
 出会った人の中には、近寄ってきて「与那国を守ります」と決意を述べてくれる人もいました。また、若い者が旧来の親戚筋の枠を超えて、与那国島の自立できる経済をどう作るか相談し始めているという話を聞いて、明るい展望も見えてきて力強く感じられました。



《参加者の感想から》
住民投票の勝利めざして

 「与那国島」・・一度は行ってみたいと思いながら『ムリだろう』と思っていただけに今度の企画に飛びつきました。
 ビルもない、ネオンもない、穏やかな平和な島に、高齢化と過疎化が進む不安につけ込み、財政のアメをもちらつかせて自衛隊基地をつくるなんて許せません。補助金漬けで原発をつくった構図と同じです。
 大変でしょうが、小さくても光り輝く自治体づくりをめざしてがんばってほしいと思います。そして基地問題の根源にある日米安保をなくしたら、どんな展望が開けるのかを大いに語り合いましょう。
 大阪市労組の先輩の浅海邦弘さんが活躍されていたのがうれしくて、誇りに思いました。どうぞお元気で!

河内長野市・元大阪市職員 榊 洋一

 


 「6・23」は「22日」正午〜淀屋橋街頭宣伝集中
各団体からぜひ複数の参加をよびかけます

  ことしの「6・23」(現行日米安保条約発効52周年)は、中央で消費税、社会保障、TPP、原発などの課題を掲げた大集会が開催され、全国的な参加がよびかけられていることを踏まえたうえで、大阪では5-6月の常任幹事会で検討の結果、「独自集会の開催はむずかしい」ということになりました。「サンフランシスコ講和条約」と「旧安保条約」発効60年の節目の折、少し残念ですが、今年は22日に繰り上げた「定例宣伝行動」に力を 集中したいと思います。




5月の23日宣伝行動

 「宣伝」は、少し暑さが増すな か、淀屋橋で正午から1時まで行 われました。
大阪AALA、大教組、大阪労 連、自治労連、平和委、日本共産 党、中央区安保と事務局など11名
が参加。各代表からは「普天間基 地」の無条件返還が遠のいている ことへの日米政府に対する抗議の
訴えが続き、ビラ400枚が市民の手 に渡りました。

 



沖縄・高江「ヘリパッド建設」工事
7月にも再開か!

 地元住民による米海兵隊の「ヘリパッド建設反対」の座り込み運動は5年にわたり続けられています。防衛省は3月以来、野鳥の営巣期間などで工事を中断していましたが、6月で営巣期が終わることから、工事の再開を狙っており、予断を許しません。危険な輸送機MV22オスプレイの運用が予定されており、たたかいは重要な山場を迎えています。
こうした事態を踏まえ、地元をはじめ中央でも防衛省要請行動が組まれていますが、中央実行委員会は現地への集会参加、激励行動を呼びかけています。


7月1日(日)高江ヘリパッド反対 「座り込み5周年集会」

  午後2時〜4時  東村「農民研修施設」
(7月1日〜2日高江座り込み参加、名護・辺野古激励、2日夕方便で帰着。)



5/20 あいば野で「平和まつり」

 去る5月20日(日)滋賀県・高島市今津町で「2012年あいば野平和祭り」が開催され、大阪安保から竹馬代表幹事と北川・中央区事務局長が参加しました。
 高島市では「子どもの日」の5日、自衛隊が県立児童施設「こどもの国」で大型ジープの自衛隊車両の展示、迷彩服の試着など「来て見て作る自衛隊」子ども向けイベントを行い市民の批判の声があがっています。「催し」では、盛りだくさんの文化行事をはさんで、「あいば野の闘い」の報告とまとめ、憲法・日米同盟をめぐる記念講演などが行なわれました。また集会では、ことしもあいば野で12回目の日米合同演習が計画されているとの報告もありました。

 

沖縄復帰40周年意見広告掲載の大阪団体191団体
(5/14「琉球新報」「沖縄タイムス」
5/15「朝日新聞全国版」)

団体名の一覧は「安保破棄ニュース」423号紙面に掲載しています。


掲載された意見広告の版下(PDFファイル 3.89MB)