2005.12.19 365号
在日米軍再編反対、基地撤去の大きなうねりを!



安保破棄ニュース364号は、この1年間の大阪での主なとりくみをまとめた、「安保破棄ニュース特集号・364号」(B5版4頁)を11月24日付けで発行し、全国各地からの平和大会参加者に配布しました。
 このHPでは、紹介していませんが、必要な方は、大阪安保までご連絡ください。

イラク派兵延長に抗議FAX―大阪安保

 12月14日に「イラク特措法」の期限が切れました。政府は8日の閣議で自衛隊派兵の延長を決めました。

 大阪実行委員会は同日、政府に抗議のFAXを送りました。

《送信先》小泉純一郎首相(FAX03・3581・3883)
      麻生太郎外相(FAX03・5501・8430)
      額賀福志郎防衛庁長官(FAX03・5269・3270)


 無法なイラク戦争・占領の不当性がいよいよ明白になり、米軍など外国占領軍に対する イラク国民の怒りと反発はいっそう高まっている。各国の派兵撤退が相次ぎ、サマワの情勢も予断を許さない中で、自衛隊 員の生命の危険もますます増大している。孤立を深めるブッシュ政権に忠誠をを誓うためだけの自衛隊派兵の再延長に厳 重に抗議する。一国も早くイラクから自衛隊を撤退させよ。また、あわせて、安全性の確認されない米牛肉の輸入再開を 強行した「国民の命より日米同盟」という対米追随姿勢を厳しく糾弾する。

安保破棄大阪実行委員会

 12・6抗議宣伝、雨天決行 12月6日には昼の一時間、淀屋橋・大阪市役所前で派兵延長 に反対する宣伝行動を行いました。各団体から21人が参加、小雨の中で550枚のビラが市民の手に渡りました


有事法制の具体化はゆるせない
「国民保護計画のねらいを斬る」学習会
 2006年2月3日(金)18:30
 大阪グリーン会館ホール
 

名護市長選など沖縄支援・連帯に全力を!

 1月15日告示、22日投票で名護市長選挙が行われます。辺野古の新基地建設推進の立場にた ってきた現職は再出馬を断念、新基地計画の押し付けに反対する共産・社民・社大・民主の4党なども推薦する我喜屋むねひろ 候補の勝利をめざすたたかいが始まっています。保守市議もふくむ広範な共闘、大きな全国的意義があります。
 沖縄民医連と医療生協労組は「2者共闘」をつくり、12月11日に闘争本部を設置、事務所開きと「辺野古新基地建設ノー・ 憲法をくらしの中に生かし、市民が主人公の名護市政をつくろう」と、街頭宣伝や全戸ビラ配布を行いました。
 中央実行委員会は、新たな米軍基地の強化・恒久化に反対する全国でのたたかいをさらに広げ、日米政府を大きく包囲する 一環として、新年早々から現地本部常駐体制をとるとともに、名護市長選の勝利のための本土からの人の派遣をふくむ全国での 支援活動の強化を訴えています。
◆「支援・連帯1000本立看板運動」 1口3000円・・大阪での目標100〜150口・・600本は新年早々名護市内に。
◆「名護市長選の勝利を!支援連帯募金運動」・・大阪からの人の派遣も念頭にいれ、「募金袋」による職場・地域でのカンパ 活動にとりくむ。

大阪AALAが急きょ「沖縄訪問団」派遣

 在日米軍基地再編中間報告が出され、怒りの声が上がり、闘っている沖縄に急きょ行こうということ になり、沖縄AALAもぜひともということで、12月11〜13日、四ッ谷光子・吉瀬孝子副理事長など5名で出かけました。
 短い3日間でしたが非常に意義深い日程でした。名護市辺野古の座込みテントの現場への参加と激励、宜野湾市長との懇談、 沖縄国際大学の米軍ヘリ墜落事故現場跡と普天間基地の状況の見学という貴重な経験でした。
 沖縄国際大学の正門のすぐ左側に広がった新しい空き地、そこには無惨に焼け焦げた樹木がポツンと立っていて、これが米軍 ヘリ墜落事故現場跡でした。「ここは大学の1号館(事務棟)でした。当時のまま残したいという意見もあったが、大学の事務機 能も必要ですので、やむなく撤去されました。焼け焦げた壁はそのまま残してあります。いつか何かに役立てたいと思っています。」 と言うことでした。そして経済学部教授鎌田先生から、研究室で映像と沢山の資料を使って『最悪の米軍事故』前後の状況説 明を受けました。


《04年8月13日の米軍ヘリ墜落事故の状況》

(1)アメリカのラムズフェルド国防長官も、上空からの視察で「事故が起こらなかった方がおかしい」といい、 宜野湾市民の99・3%が「いつか起こることと恐れていたこと」が起こって当然の事故だったこと、しかも激突炎上した機体の一部は大 学構内のみならず、付近にはガソリンスタンドもある民間住宅地域を含め14カ所に散乱・落下し、民家も直撃した大惨事だったこと。
(2)事故直後100人以上の海兵隊員が現場に到着したのは3分後だった。直ちに本館の大学職員を 追い出し、本館とヘリ墜落の校庭を封鎖し、写真撮影を禁止し沖縄県警の捜査も拒否し、ヘリの残骸をシートで覆って運び出し た後、19日にようやく県警の現場検証が始まったという。国家主権も大学自治も全て踏みにじった米軍のやりたい放題であった。
(3)日本政府の弱腰と無策さを明らかに露呈した。大学からの追及で放射性物質(ストロンチュウム90) の積載をやっと明らかにした。事故現場の黒焦げの壁の前で町村外務大臣(当時)はヘリ操縦士を賞賛さえした。小泉首相は地 元首長との面談を夏季休暇を理由に拒否し、県知事の要請にも具体策は示さなかった。


《沖縄国際大学の屋上から見た普天間基地》

 普天間基地に隣接する沖縄国際大学の屋上から4・8平方kmの広大な普天間基地全体が見渡 せます。この基地には墜落したヘリと同型のヘリは15機、その他の型のヘリが41機、空母艦載機など輸送機や攻撃機など100機が 所属していると言われています。
 まわりのフェンスに添って、市役所、小学校、中学校、高校、大学。そして沖縄の住民の家々がひしめくように建ち並んでいます。 宜野湾市はドーナツの輪のような形で、ど真ん中の基地面積は市の25%を占めています。基地の土地の90%以上は民有地だ そうです。
 04年9月11〜12日の沖縄タイムズ・朝日新聞合同世論調査によれば、日米合意で政府が進めようとしている名護市辺野古 への移転計画には、県民の81%が反対し、84%が日米地位協定改定を望み、71%がハワイやグァムなど海外へ移転を求めて います。
 いま沖縄では保革の違いを越えて「普天間」即時撤退こそ必要との声は大きく広がっています。
 小泉内閣は、沖縄県民の声も基地も抱える全ての自治体の首長を含め多くの国民の声を無視して、米国の要求に従って米 軍再編を着々と進めようとしています。
 辺野古の反対闘争テント村へ作っていった横断幕をもって激励にいきました。辺野古のおばあちゃんたちの2639日、そしてテン トや海上で命がけで603日の座り込みを続けている人々、「普天間基地」早期返還に情熱を燃やす宜野湾市の伊波市長、今 回の沖縄訪問を通じて、米軍再編の実態、日米同盟を至上命令とする小泉内閣の許しがたい現状に抑えようのない怒りで一杯、 これを多くの人々に伝え広げなければならないと思います。

 宜野湾市長と懇談をしましたが、その内容は別の機会に。

 (吉瀬孝子)

基地撤去へ今、全国が大きく動いていると実感!

05年 日本平和大会 in 神奈川

 11月24日国際シンポジウムを皮切りに、27日まで神奈川県で「05日本平和大会」が開催されました。 米軍再編で基地を抱える地域のたたかいが大きな高まりを見せている中での開催とあって、沖縄に次ぐ全国第二の米軍基地を抱え る同県での大会に関心高く参加。全国から延べ1700人が参加しました。
 米軍の戦略にそって基地の再編・強化、自衛隊との一体化など、日本が戦争する国へ大きく舵をきろうとしている中で開催され た今年の大会は、平和団体や市民・自治会ぐるみの運動が、自治体や首長を動かし、保守も安保容認派も立場の違いをこえ て、基地強化反対の一点で急速に大きな運動となりつつあることを実感させるものでした。草の根のたたかいの高揚は、「戦車に 轢かれても反対」(相模原市長)、「ミサイルが撃ち込まれても阻止」(座間市長)と、自民党の首長でさえ一歩もひかない断固た る「反対」の意思を表明するに到っています。
 全国のたたかいの報告では、岩国代表からは「ことし6月、3500人で成功させた『岩国基地包囲全国集会』以来、周辺自治 体がいっせいに反対にたちあがり、市民過半数を超える署名を集めたこと。相模原でも市長や職員を先頭に街頭に繰り出し、市 民の三分の一に当たる20万の署名を、座間市では過半数を越える6万人の署名を達成。鹿屋基地を抱える鹿児島県では知 事が「沖縄はじめヨソの自治体、住民も反対しているのに反対せざるを得ない」と表明するなど、運動が波及していることを実感。
 さらに26日1万1000人の怒りと熱気で埋まった「座間集会」では、横須賀の「原子力空母の母港化を考える市民の会」代表が 挨拶し、「政府は地元の意向を尊重する」といいながら抜き打ち的に原子力空母の配備を通告してきた、と告発、「日米政府に 騙されるのはもう終わりにしよう」と怒りをこめて訴えました。
 日米政府の問答無用の基地押し付けが住民との間に大きな矛盾を生み出し、立場をこえて今、基地をかかえる自治体では着 実に草の根の反対運動が始まっていました。「全国のたたかいが連帯し、日米政府を大きく包囲するなら、基地撤去・強化のたくら みをストップさせることも不可能ではない」、久しぶりに展望と元気をもらった大会でした。

(事務局・中野綾子)


 2〜3月、あいば野で日米合同演習


 在沖米海兵隊と陸自・中部方面隊(第13旅団=広島県海田=、第8普通科連隊=島根県米子=)による日米合 同実働演習が、来年2月中旬から3月上旬にかけて滋賀県あいば野演習場で実施されることが判明、滋賀県実行委員 会や「あいば野平和運動連絡会」などは全国の基地強化反対の運動と連携して現地での反対運動に取り組むことにして います。大阪での具体化は年明けすぐ取り掛かります。
 あいば野での日米合同演習は今回で8回目。自衛隊を「海外で戦闘する軍隊」に仕立て上げる方向を打ち出した「米軍再 編中間報告」は、「日米両軍による共同作戦計画の立案」「基地の共同使用」「合同演習の強化」などを進めようとしています が、今回の演習も両軍一体化」の一環・具体化そのものです。
 あいば野では、11月9日から10日早朝にかけて和泉・信太山の第37普通科連隊、大久保の施設大隊、伊丹の通信大隊の 1200人による過去最大規模の市街地演習(徒歩訓練)が行われたばかりです。中部方面隊のイラク派兵を前に、一昨年秋、グ アムで米海兵隊から「都市型戦闘訓練」を受けた第37普通科連隊の役割と比重が高まっていることも見逃せません。

《短信》大阪実行委員会は、12月10日札幌で開かれ た「第29回全道基地問題交流集会」に連帯・激励のメッセージを送りました。


 北海道の軍事拠点化に反対するみなさんの果敢な、連続的な活動にいつも敬服しています。昨秋から、大阪安保は、 毎年の「北海道平和ツアー」で訪れている矢臼別・川瀬さんに色紙を書いていただき、頒布を始めるとともに、この秋、その 色紙写真集を作成、道内のみなさんのご協力も得ながら2000部の普及にとりくんでいます。憲法9条を武器に、一歩も引 かず北の大地に踏みとどまって、たたかい続ける矢臼別と川瀬さんのことを今こそ大阪などで広げたい思いからです。日本を 戦争する国に変えるさまざまな動きが強まる中、「基地のない大阪」での基地・安保のたたかいもいよいよ重要性を増してき ていると決意を新たにしています。みなさんのいっそうのご奮闘を期待し、貴集会のご成功を祝します。」

安保破棄・諸要求貫徹大阪実行委員会
   Tel06-6763-3833  fax06-6763-3836
   
・大阪市天王寺区
  玉造元町 17-22