●イラク戦争開始から2年、今年も3月20日に世界でいっせいに反戦行動が行われました。「イラク戦争、占領やめよ、」「自衛隊の撤退を」「憲法9条まもれ」の声を今日から、明日からいっそう大きくしていきましょう。


3月20日(日)

●左のようにりっぱな平和の人文字ができあがりました。
人絵文字

(左)みなさんに紙を持ってもらい、人文字を作ります。
(右)空から見るとこんなふうに人文字が出来上がります。

イラクへの派兵は世界でも少数

やったぞ!8000人「平和 9」の
巨大な人文字

  3・20世界反戦共同行動 大阪城公園

20日の大阪はどんよりした曇り空。「いまこそ輝け平和憲法」「NO WAR ON IRAQ」「21世紀こそ平和な世界に」など色とりどりの16本のアドバルンがひるがえる大阪城公園・太陽の広場に、9時過ぎから続々と参加者が集まり始めました。

 全員合唱曲「スマイル」の原作者(ウチダトモヒロさん)による歌唱指導や平和のうたごえリレーの後、大教組などの太鼓サークルの演奏で10時30分に開会、まずイラクのフリージャーナリスト、ハッサン・アボッドさんが、イラクの子どもを救う会代表・西谷文和さんの通訳で、人々の命が奪われ続けている現地の状況を生々しく報告し、日本のたたかいへの連帯を表明しました。

 東京の中央集会にかけつける両氏に熱い拍手が送られた後、大阪労連・植田保二議長の主催者代表あいさつに続いて、石井郁子衆院議員が国会情勢を報告、アメリカの「平和な明日をめざす9・11の家族の会」と韓国緑色連合から寄せられたメッセージが紹介され、国際的な連帯と共同を実感しました。

 竹馬稔事務局長が、いよいよ大阪・関西の自衛隊のイラク派兵が近づいていることにも触れて「府民へのアピール」の内容を報告、全員の拍手で確認し、「スマイル」を合唱して人文字作成にかかりました。約10分後、2色の鮮やかな「平和 9」の人文字が見事に完成しました。

 平和を願う大阪府民の思いと決意をイラクに、世界中の人たちに届けようと、すべての参加者は色画用紙を高々とかかげながら、中学・高校生など若者たちの一言発言に耳を傾け、空撮ヘリの到着を待ちました。やがてマスコミ4社(共同通信、朝日、毎日、関西TV)と主催者のヘリが旋回。当日夕刻の6チャンネルがニュースで紹介したのをはじめ、翌日の朝日や大阪日日新聞などが写真入りで報道しました。

●1000人余が「なんば」まで元気にパレード

 集会後、なんばまで約6キロのパレードには約1300人(最終地点では約1000人)が参加しました。パレードの先頭にたった青年たちはかわるがわるマイクを握って、平和への思いを市民に訴えながら行進。さまざまなデコレーションや唱和と沿道ビラでアピールし、新橋交差点からは音楽家ユニオンのブラスバンドも加わって沿道の注目を集めました。

●天王寺、京橋など宣伝行動も

 集会終了後、約30人はJR大阪城公園駅周辺でビラを配り、また、公園内の練り歩きで散策中の市民にビラを手渡すなどして「3・20行動」の成功を知らせました。

 天王寺の陸橋ではギターやアコーディオンの伴奏でうたごえ協議会による平和のうたごえがひびき、駅周辺ではビラ1200枚配布。一方、京橋駅前では70人が宣伝行動に参加、約40分間で1000枚のビラを市民に手渡しました。その他、森ノ宮駅前でも宣伝し、世界の人たちと心をつないでイラク戦争・占領反対、自衛隊撤退、憲法9条守れの声を大きくしようとよびかけました。

この日の行動で配布されたビラは計約4500枚。

3・20人文字行動での

学生の発言

 みなさん、こんにちは。私がこの3・20の人文字に参加したのは、この無法なイラク戦争を少しでも早く終わらせたいと思ったし、自分の意思表明をすることで、終わらせる力が加速すると思ったからです。

 ニュースや新聞でイラクの実態を知るたびに、悲しくて悔しくてしかたがなくなります。この戦争で殺されてしまったイラクの人の中には私より幼くて無力な子どもたちや女性や一般市民の方が多く含まれています。

 彼らがいったい何をしたために、命を奪われなければならなかったのでしょうか。兵士も含め、イラク戦争で亡くなった方すべての人の命が惜しまれます。こんな無意味な戦争で殺されるために生まれてきた人なんて一人もいませんから。

 人はだれでも家族に愛され、友人に愛され、そして自分自身も誰かを愛して生きています。そうやって自分を愛してくれた人や、自分が愛する人の命が何の大義もない戦争によって奪われています。ここにいる皆さんもそういった、大切なかけがえのない人はいると思います。もう、これ以上、たったの一人の人の命も奪わせたくない。そんな思いで、今日、私はここに立っています。

小泉首相は一日でも早くイラクから自衛隊を撤退させてください。軍隊では平和は作れません。

 この集会には私が、大学で知り合ったアメリカ人留学生のM君も来てくれています。彼は、アメリカ出身ではありますが、この集会のビラを渡すとすぐに参加したいと言ってくれました。「イラク戦争は間違っていると思う。この人文字はブッシュ大統領への強いメッセージになる」と彼は言います。彼がこの集会に賛同してくれたことは、この戦争反対の思いは世界にも通用することを教えてくれました。留学生にこの人文字のビラを渡すと「面白そうだね」とか、「すごいねー」とか、「どこでやるの」など、すぐに興味を持ってくれます。そういった意味で日本は自分達の意思表明をする運動への意識が遅れているなぁ〜と実感しました。 この遅れを取り戻すためにも、これ以上大切な人の命を奪わせないためにも、もっともっとこの反対の声を大きく、また周りにも一緒にどんどん広げていきましょう。

 この声の広がりが、日本政府がする勝手なことを止めるブレーキになります。この日本政府を引き止めるブレーキ、これが意思表明であり、世論の高まりです。一人ではなかなか日本政府を引き止めるだけのブレーキは作れませんが、みんなが手を取り合えば、日本政府を引き止めるだけの力が生まれます。

 戦争反対が、どこの国でも、人々の共通認識である以上、必ず、広げられるし、手を取り合うことができます。このブレーキの力を広めて、平和な日本と平和な世界を作っていきましょう。

(主催)3.20世界反戦共同行動大阪実行委員会
   Tel06-6763-3833  fax06-6763-3836
   
・大阪市天王寺区玉造元町
  17-22 大阪安保内